“This Recording” というサイトがレイモンド・カーヴァーの人生を紹介する記事を掲載。ぽっちゃりしていた少年時代の写真など、10枚以上のモノクロスナップ写真で、ノスタルジックな雰囲気になっている。
文末に紹介されている詩、”All Her Life” は村上春樹の翻訳がある。
“All Her Life”
I lay down for a nap. But everytime I closed my eyes,
mares’ tails passed slowly over the Strait
toward Canada. And the waves. They rolled up on the beach
and then back again. You know I don’t dream.
But last night I dreamt we were watching
a burial at sea. At first I was astonished.
And then filled with regret. But you
touched my arm and said, “No, it’s all right.
She was very old, and he’d loved her all her life.”
『彼女の生涯を通して』
昼寝しようと横になった。でも目を閉じるたびに
雌馬の尻尾がゆっくりと海峡の上をよぎるんだな。
カナダに向けて。そして波。波が砂浜に寄せてきては
また帰っていく。君も知ってのとおり、僕は夢を見ないたちだ。
でもゆうべは、君と二人で水葬の儀式を眺めている
夢を見た。最初のうち僕はただただ驚いていた。
そしてやがて、深い悲しみで満たされた。でも君は
僕の腕に手を触れて言った、「いいのよ。あの女はもうずいぶんな
歳だったし、彼は彼女の生涯を通して愛したのだから」
--『水と水とが出会うところ』より 村上春樹 訳
“The Other Raymond Carver” (PDF)
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